産業化の歩みを速める日本の農業。
しかし、戦略経営の時代になればなるほど、問われるのは「正しさ」ではなく、「好き嫌い」なのではないだろうか。
極私的で偏ったこだわりの中にこそ、知性が潜んでいる。
その人はいかにその技術や技能を身につけて、どんな風にものづくりをするのか。
その人は何を美しいと思っているのか。
じっくり尋ねてみることにする。
久松達央
「久松達央のMake Our Garden Grow」は、農業をひとつの切り口として、人の生活や営み、そこから染み出す文化を探っていくプロジェクトです。
文化<culure>の語源を遡ると、ラテン語の<colere>に辿り着きます。「栽培する・耕す」という意味に加え、<colere>には「崇める・敬う」という意味も含まれている所以は、「耕す」のが大地だけではなく、心も対象であるからだ、という言説もあるようです。
“Make Our Garden